thebluecastle

ちょっと魔法でばんそうこ

小さな部屋  ひとり待つしかなかった、わたしひとり、帰ってくるまで、外の音 眺めながら。始まりも終わりもなくて、だから寂しさもなくて、愛なんて知らぬままでよかったのに、光の影 ずっと見てた。わたし 幸せだった、ううん不幸せ、閉じ込められて学ばなかった。あなたが帰ってくるまで、連れ出すまで、ずっと待ってた。

『せっかく、あったかくなったと思ったのにねえ』

 

貼り付けたような笑顔で、言葉だけが宙に浮いて溶けた

ほんとうは冬のほうが好きで

むしろ春は好きでない側のものなのに。

 

わたしが春と一緒に持っているのは、

めまぐるしい変化の前で立ち往生した思い出たちばかり

 

わたしはからっぽで  あなたもからっぽ

こんな二人でいっぱいにすることができるかしら

わたしは  からっぽ

いつも

からっぽ  いつも

 

はなれる

顔は見えない

姿だけが小さくなる

わたしは寂しかった

あなたもそうだっただろう

なんで一緒に居られなかったかな

そうあるべきだと思うんだ

気にいる部分ばかりじゃない

どちらかといえば緊張するさ

でも近くにいるべきなんだ

 

わたしは何も責められないの

一生懸命だったこと知っているから

どうするべきか

どうしたらいいか

策を考えるのがいいはずなのに

わたしは  動かずにいたいって

 

 

あれから会うことも何度か

いつも何も考えないようにした

選ばずに甘んじた

思い出のすべてが愛おしいから

その前に立つには覚悟が足りないから

 

 

 

温度差

いま

わたしは半分

現実と幻想とのあいだで

どちらに行くことも許されない

 

その蕩けた目は嫌いなものリストの仲間入り

薄っぺらい言葉と

間抜けな姿

憧れたときもあったのに  もう知っている

 

なんでもないことを誇張して表現するなんて

幽霊  いるはずもない

ロマンなんて言わずもがな

目  指  髪  横顔も必要ない

嫌いだって決めた瞬間から見えるのは粗ばかり

そんなもの

 

真夜中    思索は

わたしを掴んで離さない

最後  すべて溶けて

眠りが迎えにきてくれる

なぜ競うばかり?

思索が足りないから

流されてばかり

わたし あなた

忙しさの中で その鍵をまた見つけられなかった
私には無理だよ あなたはそう言う
でも まだ探してる きっと 見つけられる
見つけなきゃいけない
まだ繋がってるから 切ったりしない

足りないよ これ以上にないくらいに頂戴
でも誰もくれないね 誰も知らない
私は止まるわけにはいかない
まだ成長しなきゃならないから
もう一度膝を立てて そう

使い古された和音たち 飽き飽きした
でも まだ求めてる
まだまだ足りないから これからも

生きる以上の理由があるなら教えてほしい
それが意味なのに なぜ消去するの

静かな夜の中で 毎晩 流す
どんどん侵されていくのを感じる
私の中の優しさが喰われて
守らなきゃ
って覆いかぶさる 盾を用意する
進むには痛みは避けられない?
ほんとうに?

きつい香りも 高い飾りもいらない
昔の安心感だけ蘇らせてほしい

夕方、秋の終わり、あなた





刈られた芝生、

なんだか寂しい気持ちになるんだ。

惨めな気持ちになったときのことを思い出すよ、

いつまでも幸せな色は続いてくれないんだね。




君だけじゃないさ、

分かってるんだ。

もっと良いのがあるよ、

知ってるさ。


でも、君がいいんだ。

君がそこにいるからさ、




僕は、ほんとうは、傷つきたくないんだ、


どうしよう、

いつか、おばあちゃんになって、膝の痛みを感じるようになるのかなあ、



僕はまだまだ歩きたいのに、

膝が歩かせてくれなくなる、




僕はまだ歩きたいんだ。



いや、歩かねばならないのに。




















(2017年11月21日 twitter)